日本キリスト教団(日本基督教団) 芦屋西教会 公式サイト。兵庫県芦屋市のプロテスタント教会。

伝道のしおり NO.20「一緒に生きよう」

610 views
約3分
伝道のしおり NO.20「一緒に生きよう」
山田 謙牧師からのメッセージ「一緒に生きよう」

韓国・ソウルの空を飛びました。街を見下ろす飛行機の窓から、背の高いマンションが密集して立ち並んでいるのが見えました。あたり一面、マンションだらけ。これでもかこれでもかと、真っ白なマンションの団地が続きます。あまりの数の多さに「団地の団地だ!」と心の中で叫びました。韓国の人口の半数近くが、ここソウルに住んでいるそうです。神様の平和がありますように。

着陸前、飛行機から撮ったソウルの近郊

神様は天高くから、バベルの塔を見下ろして言われました。「我々は降って行って、直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」(創世記十一章)。それで、人類が話す言語が数多く生み出されたのです。

 ソウルのデパートで店先を眺めていると、韓国人の店員に「あなたの言葉は何語ですか。日本語?韓国語?」と、日本語で聞かれました。「私は日本語です」と答えると流暢な日本語で返され、会話が弾みました。思い残すことなく意思疎通ができました。言葉の力を思わされました。
そして、地下鉄の改札から出られなくなった時、私に呼び出された駅員が、クドクド何か言いました。韓国語でしたから聞き取れません。でも、不満そうなのは十分伝わりました。
ソウルの繁華街でフルーツを売る屋台の人に、グレープフルーツを指差して「ハナ、チュセヨ」(一つ、ください)と言うと、「カムサハムニダ」(ありがとうございます)と嬉しい声。買い物も楽しいです。
  言葉が通じるかどうかという前に、話す人の気持ちを聞いているのだと知りました。たとえ言葉が通じないとしても、思いやる心があれば「おもてなし」はできるように思います。

昔、バベルの塔を建てている時、天高くにおられる神様が降って来られ、人々の身になって、その秘めている心を知られました。
「へりくだって、互いに相手を自分よりも優れたものと考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい」(フィリピの信徒への手紙二・3‐4)。

 たくさんの人が一緒に生きていることを、これからも喜んで過ごせるように、「人を思う心」と「心を伝える言葉」を豊かにしていきたいと思います。