日本キリスト教団(日本基督教団) 芦屋西教会 公式サイト。兵庫県芦屋市のプロテスタント教会。

伝道のしおり NO.21「わからないままでも」

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伝道のしおり NO.21「わからないままでも」
山田 謙牧師からのメッセージ「わからないままでも」

横浜港の近くの“横浜マリンタワー”から青い海を見ました。とてもきれいでした。地上90メートルの高さから見る景色は、私の心を爽やかにしてくれました。けれど、足元には透明のガラスの床。下の方に建物や自動車が透けて、米粒のように小さく見えます。
なんて高い所にいることでしょう!私は高い所が苦手です。景色はきれいなのですが、早く降りてしまいたい。でも、すぐに降りてしまうのはもったいない?!とても一言では言えない、複雑な気持ちになりました。

私たちは、自分でも自分の気持ちが分からなくなります。何をすればよいのか、わからなくなります。優柔不断になります。「どんな気持ちなのか」と尋ねられて、何も言えなければ悔しくなります。どうなりたいのかもはっきりしません。ただただ時間がたつのを待つしかありません。周りが変わっていくのを待つよりほかにありません。何もわからないまま
はっきりしないまま、不確かなままでいることに耐えねばならない時があります。

  そんな時、「わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、“霊”自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださる」(ローマの信徒への手紙8:26)のです。自分のことすらわからないままでいる私たちが、一言も言葉を出せない時も、神様は私たちの胸の内を知ってくださり、一番よいところへ導いてくださるのです。

 とてつもない悲しみの時、天にまで昇るような喜びの時、自分自身すらもわからなくなる時、どんな時も神様は私たちと共におられて、私たちの思いを知ってくださっています。
そして、「わからないままでも、安心して行きなさい」と、私たちの背中を押してくださいます。