故 築山牧師からのメッセージ「視点を変える」
何十年ぶりかで子どもの頃過ごした村に帰る機会がありました。村の様子はすっかり変っていましたが、山や川は懐かしい昔のまま。トンボを追いかけたり、竹ざおでフナをつった昔に思いをはせていました。住んでいた家のお向かいの土塀がまだのこっていたのですが、えっ、こんなに低かったかな・・・とびっくりしました。わたしが大きくなっていたので、ちがった印象をもつことになったのでしょう。同じものでも視点を変えると随分違って見えるものです。
健康でピンピンしていた時には見えなかったものが、ひとたび病気になって自分の弱さを知ると、ちょっとした人さまの親切が嬉しく感じられます。自分の間違いや過失で人に迷惑をかけてしまった時、その許しの言葉がどんなに心に染みることでしょう。
色んな経験を通して、人は色んな視点からものを見ることを学んでいきます。つらいこと、苦しいこと、その当座はお先真っ暗に見えてしまうものですが、やがてきっとその経験が私たちの人生をより豊にするものであったことに、気づかされる時がくるのだと思います。 つらいことの中にいる私を、守り支え、愛してくださっている神さまがおられることに気づく時、すこし違った視点に立って自分を見ることができる私になることができるのではないでしょうか。